【漢方・生薬で健康に】女性に良い!なつめにはどんな作用があるのか。
「なつめ」と聞くと身体に良さそうというイメージがありますが、そもそも馴染みがない方も多いのではないでしょうか。なつめはどんな植物でどんな効果があるのでしょうか。
ナツメとは
ナツメ(棗)
学名:Ziziphus jujuba または Ziziphus jujuba var. inermis
科目:バラ目クロウメモドキ科
原産地:南欧州、西南アジア、中国
薬膳:実を乾燥させてドライフルーツ、ナツメ茶として飲食する
ナツメの効果効能
ナツメは主に漢方として中国、韓方として韓国などで消費されています。最近、韓国に行く方も多いですが韓方茶としてナツメのお茶を飲んだことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。昔から漢方として親しまれてきたナツメには女性に嬉しい効果と栄養素が詰まっています。
ナツメに含まれる栄養素
- タンパク質
- 食物繊維
- カリウム
- マグネシウム
- 鉄分
- βカロテン
- 葉酸
- パントテン酸
補中益気
「補中益気」は身体がだるくて疲れが抜けない、エネルギー「気」不足の方に、胃腸の働きを高め、エネルギーを高めていきます。漢方を処方する病院でも、夏場や疲れている時に処方されたことがある方いるかと思います。
- 身体を温める
- 補血(血を補う)、貧血予防
- 緊張の緩和、不眠改善
- 免疫力を高める
- 抗アレルギー作用
- 便通、腸内環境の改善
- むくみの改善
- コラーゲンの生成、エイジングケア
ナツメと更年期
閉経の前後5年の約10年間は、ホルモンバランスの変化により心にも身体にも大きな変化が現れます。女性ホルモン・エストロゲンの急激な減少により、自律神経の乱れやイライラ、疲労感、不眠や頭痛、むくみなど、そして代謝も悪くなり太りやすくもなります。
一般的な更年期障害の症状ですが、人により症状も重さも違います。
☐疲れやすい
☐肩こりやこわばり
☐不眠、眠りが浅い
☐めまいや頭痛
☐イライラする
☐落ち込みやすくなる
☐やる気が起きない、起き上がれない
☐不安感、焦燥感
☐のぼせ
☐ほてり(顔がほてる)や発汗(ホットフラッシュ)
☐腰や手足の冷え、むくみ
ナツメは、気のエネルギーを整え、精神安定や身体の温めてくれます。鉄分や葉酸の栄養素もまた女性に不足しがちな栄養を補ってくれます。
ナツメでデーツの違い
ナツメとデーツって同じものだと思っていました・・・が、全く別物とのこと。
デーツはヤシ科の植物で、原産地は北アフリカから中東あたりとなります。クレオパトラも食べたと言われ、昔から女性に良い植物だったようです。デーツは触感がねっとりとしていて「天然のキャンディー」とも言われるほど。砂糖を使って甘露煮にするものもよく食べられています。
栄養素的には、ナツメよりデーツがβカロテンが多く、デーツよりナツメが葉酸を多く含んでいます。
トルコなどでもよく食べられており、私もトルコのお店でなかなか入荷しないという生のデーツを買って食べたことがあります。本当にねっとりと甘く、栄養がぎゅっと詰まっている感じでした。あれは甘露煮だったのか、ちょっと日本人には甘すぎるかもしれません。
ナツメのレシピ
ナツメ茶
- 水1リットル
- 乾燥なつめ100g(20~30粒)
- なつめはきれいに洗っておく。切り込みを入れたり、半分にしておくと煮出すときに味が出やすい。
- 鍋に水となつめを入れ、沸騰したらアクを取り弱火にして1時間程度煮る。
- 煮詰めすぎないように気を付け、なつめが十分にやわらかくなったら火を止めて木べらなどで良くつぶした後、濾す。
- 体を温めたいときは、シナモンや生姜、クコの実を合わせると良い。
手軽に摂れる薬膳スープ
なつめをそろえたり、すぐに使いたいという時には、薬膳スープもおすすめです。
毎日元気に過ごすために
ナツメはとても女性にとって良い栄養素や効果があることがわかりました。お茶やデザートにして、この更年期時期を少しでも自然に過ごしていけるよう活用したいと思います。